幼馴染が・・・

二人称(あなた)の死を

死の壁」という本に一人称の死、二人称の死、三人称の死、というくだりがあった。「二人称(あなた)の死」が身近な人の死でありもっとも悲しい。「一人称(私)の死」は、自分では何も分からないから悲しくもなんともない。三人称(彼ら)の死は、あまり実感がない。警察署前に掲示する交通事故の「死者数」などがそれで単に数字となり悲しみを覚えにくい。いま「二人称死」が現実となってしまいました。幼馴染が病魔に倒れ、その寂しさは筆舌に尽くしがたく、ご家族の悲しみは想像するに余りあります。生前彼が吐露した「(闘病が)辛い」という言葉が耳から離れません。まだ若いご子息のけなげにも気丈な立ち居振る舞いに涙を誘われました。どうかやすらかに。